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03.23
Tue
強風、霰、雨、晴れ間。変な天気の一日。寒い。
夜がくる手前。渡船はまだ二隻うごいている。
甘美な空が天をおおっている。透明でどこまでも深い青。
街も海も私も、みんな紺青の中にいる。
小さな千切れ雲が遠くに並んでふたつ。
街の灯りをはさんで、海は空よりもすこしだけ黒の多い濃い色をして、景色の重心を下にたもっている。
景色の中から突然姿を現したように、渡船が音をたて、大きく迫ってくる。
離れていくもう一隻は、景色の中に溶けていくようだ。
船がはしると、海は妖艶にとろとろと船のまわりを動く。
見上げると、月が涙のひとしずくのような形に、白く輝いていた。



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