買い物に出かける。
道の途中で、前方の電線に鳥が飛んできてとまる。
何かを銜えている。
餌のよう。
身体のわりに大きい虫をしっかりと銜えている。
虫はまだ生きていて、なんとか逃げようと羽を震わせ、激しく動いている。
灰茶色で雀よりもすこし大きい鳥。イソヒヨドリかしら。
銜えなおすように、虫を弱らせるように、鳥は口をパクパクさせる。
そこへ、まだ小さなこどもの鳥が飛んできて、すこし離れて隣にとまった。
そしたら次には、大きな鳥はしっかりと銜えていた虫をふいに放して、よたよたと宙に飛んだ虫を、
こんどはこどもの鳥が飛んで空中で見事に捕まえた。