買いもの帰りのたそがれ時、尾道の山のすぐ向こうにいつもは見ない山並を見た。
私の知らない山や街が、向こう側にあるのだろうか。不思議な気持ちになる。
今日は雨が降ってみたり止んでみたり、晴れ間が覗いてみたり、気まぐれな天気だったから、
蜃気楼のように、いつもは見えないものが見えているのかと思ったのだ。
どういうことかと不思議がりながら、よくよく見ながらゆっくり歩いた。
そしたら、山並だと思ったものは山並ではなく、山と同じくらいの大きさの雲なのだ。
もくもくとした山のような雲が向こう側にあって、その上の方を覗かせているのだった。
そうとわかると、こんどは山ほどの雲に驚き、感心しながら家までの道を歩いた。
私の知らない山や街が、向こう側にあるのだろうか。不思議な気持ちになる。
今日は雨が降ってみたり止んでみたり、晴れ間が覗いてみたり、気まぐれな天気だったから、
蜃気楼のように、いつもは見えないものが見えているのかと思ったのだ。
どういうことかと不思議がりながら、よくよく見ながらゆっくり歩いた。
そしたら、山並だと思ったものは山並ではなく、山と同じくらいの大きさの雲なのだ。
もくもくとした山のような雲が向こう側にあって、その上の方を覗かせているのだった。
そうとわかると、こんどは山ほどの雲に驚き、感心しながら家までの道を歩いた。
6月前半にカモメのばぁばぁさんでの個展を終えた山口修平さんの絵を
一点だけ、お店の壁に飾らせてもらっています。

6/19
店の前に座ると、尾道水道、千光寺山から浄土寺山に、ひろがる空が見晴らせる。
夕暮れ前の海辺を燕が数羽、飛んで遊んでいる。
鳴きながら飛び交って、実に楽しそう。
たまに二羽が空中で顔を合わせて、キスするように、嘴と嘴で会話するようにしているのは、何をしているのだろう。
山の上にある黒い雲は、浄土寺山の方では千切れ千切れに、千光寺山の方では大きな塊になってゆっくり動いている。その少し上層の雲は、ほのかにピンクがかって明るく、黒い雲とは反対側に流れていくように見える。
何か動く気配がして下へ目を向けると、青緑がかった胴に、鮮やかな赤い鋏をもった蟹が、道路を横切って、横歩きで真っ直ぐにこちらに向かって歩いてくる。
足元にきたとき「こっちは海じゃないよ。」と声をかけてみたけど、なんの迷いもなく、そのまま進んでデッキの下に入っていって、覗いてみてももう姿は見えない。
不思議で、考えてみたってわからないことばかりなのだ。
わからないけれど、そこに不安や恐怖は感じない。
不思議で興味深く、いくら見たって見飽きず、ずっと眺めていたいと思う。
それで思った。修平さんの絵は、私にとって、景色に似ているのかもしれない。
・・
皆さん どうぞご覧ください。
一点だけ、お店の壁に飾らせてもらっています。

6/19
店の前に座ると、尾道水道、千光寺山から浄土寺山に、ひろがる空が見晴らせる。
夕暮れ前の海辺を燕が数羽、飛んで遊んでいる。
鳴きながら飛び交って、実に楽しそう。
たまに二羽が空中で顔を合わせて、キスするように、嘴と嘴で会話するようにしているのは、何をしているのだろう。
山の上にある黒い雲は、浄土寺山の方では千切れ千切れに、千光寺山の方では大きな塊になってゆっくり動いている。その少し上層の雲は、ほのかにピンクがかって明るく、黒い雲とは反対側に流れていくように見える。
何か動く気配がして下へ目を向けると、青緑がかった胴に、鮮やかな赤い鋏をもった蟹が、道路を横切って、横歩きで真っ直ぐにこちらに向かって歩いてくる。
足元にきたとき「こっちは海じゃないよ。」と声をかけてみたけど、なんの迷いもなく、そのまま進んでデッキの下に入っていって、覗いてみてももう姿は見えない。
不思議で、考えてみたってわからないことばかりなのだ。
わからないけれど、そこに不安や恐怖は感じない。
不思議で興味深く、いくら見たって見飽きず、ずっと眺めていたいと思う。
それで思った。修平さんの絵は、私にとって、景色に似ているのかもしれない。
・・
皆さん どうぞご覧ください。
06.12
Fri
買い物に出かける。
道の途中で、前方の電線に鳥が飛んできてとまる。
何かを銜えている。
餌のよう。
身体のわりに大きい虫をしっかりと銜えている。
虫はまだ生きていて、なんとか逃げようと羽を震わせ、激しく動いている。
灰茶色で雀よりもすこし大きい鳥。イソヒヨドリかしら。
銜えなおすように、虫を弱らせるように、鳥は口をパクパクさせる。
そこへ、まだ小さなこどもの鳥が飛んできて、すこし離れて隣にとまった。
そしたら次には、大きな鳥はしっかりと銜えていた虫をふいに放して、よたよたと宙に飛んだ虫を、
こんどはこどもの鳥が飛んで空中で見事に捕まえた。
道の途中で、前方の電線に鳥が飛んできてとまる。
何かを銜えている。
餌のよう。
身体のわりに大きい虫をしっかりと銜えている。
虫はまだ生きていて、なんとか逃げようと羽を震わせ、激しく動いている。
灰茶色で雀よりもすこし大きい鳥。イソヒヨドリかしら。
銜えなおすように、虫を弱らせるように、鳥は口をパクパクさせる。
そこへ、まだ小さなこどもの鳥が飛んできて、すこし離れて隣にとまった。
そしたら次には、大きな鳥はしっかりと銜えていた虫をふいに放して、よたよたと宙に飛んだ虫を、
こんどはこどもの鳥が飛んで空中で見事に捕まえた。